いつもの事ですが、ジジは水を得た魚のように鍬やスコップで手際よく畑仕事にいそしんでおりました。
ババはほとんどが付き添いで、車内で本を読むかせいぜい草むしり程度しかしないのが常なのです。
これには訳がありまして、ババはアレルギー体質で虫に刺されると皮膚科のお世話になるはめになりますし、草によってはかぶれて蕁麻疹になったりするのです。 ですから留守番と言うのが定番なのですが、今日は夏野菜のかたずけと、新しく草花を植えるので見てほしいというのです。 本当は花の苗を買うのに、どれにしたらいいか迷った時のために同行してほしいというジジの考えであることは察してました。
菜園に着いたらすぐにジジは手際よく、嬉々として作業をこなします。
ババはその間、持参のクイズ本を取り出してナンプレやクロスワードパズルを解きます。
数時間たちジジは花の苗もすべて植え、汗をふきふき一服します。
ババはひたすらクイズを解き、1冊終えてしまいました。
ジジもババもお互いにとても疲れたのですが、帰宅する車の中でジジは肉体労働で疲れたけれど、これって見える疲労だと言い、ババのは頭脳労働で観えない疲労だわと言い大笑い。
どちらも疲れたので、帰宅したら「ビールで乾杯ね!」と言いつつ帰路についたのでした。